ベトナムへ進出した外資企業が抱える生々しい課題とは?

本日はホーチミン市7区のお客様を訪問し、ベトナム法人の現地化に向けた意見交換を行いました。現地のビジネスに根差したリアルな視点で、組織運営や人材育成について話し合い、非常に多くの学びがありました。特に現地スタッフへの権限移譲と育成計画について、具体的な事例を聞けたのは大きな収穫でした。

午後も別のお客様を訪問し、日本とベトナム双方のチーム連携を強化するためのミーティングを実施しました。こちらのお客様では、現地の人材採用や教育プログラムについて深く関わる機会があり、特に日本側と現地スタッフとのコミュニケーションの改善が今後の課題となっていることが明確になりました。

今日の訪問を通じて感じたのは、企業の成長や現地化を成功させるためには、最初から明確なビジョンが重要であるということです。午前中に伺ったお客様では、設立当初から「5年以内にベトナム人に事業を任せる」という具体的な目標を掲げ、そこから必要なステップを逆算して組織を構築していました。その結果、10年以上の経験を持つ現地社員が今や事業の右腕となり、自分の会社のように主体的に働いている姿が印象的でした。

「走りながら考える」というスタイルも一つの選択肢ですが、今回の学びは、最初に明確で高解像度なビジョンを掲げ、それに基づいた戦略的な人材育成や事業展開が不可欠であるということです。これを、日本企業がグローバル展開する際の研修プログラムにどう活かせるか、という視点を持って今後の人材育成に取り組むことが重要だと感じました。

海外研修プログラムにおいても、こうした現地化を進める事業担当者からの生の課題をミッションとして出していただきます。受講生の皆さんには、ミッションと事業家との出会いを通じて、海外で働く際に必要なマインドセット、スキルを、必然的に身につけていただく設計にしています。このような事業家に協力をいただけることはありがたいことです。そのためにも、日頃は、現地に住み、働き、この地で働く皆様へ貢献し続けいくことが大切なのだとも改めて感じた1日でした。